先日 当社の顧問で私の京都芸術大学大学院の恩師
京都大学名誉教授で 建築家の岸和郎先生の勉強会を開催
岸先生と言えば 「日本橋の家」で日本建築学会賞を受賞されています
モダンアーキテクトの日本の最後の大御所と呼ばれている74歳です
そんな大先生が顧問をしている住宅会社など 全国にありません
あくまで 私が2年前に修了した京都芸術大学大学院で最年長で最後の生徒だったご縁です
修了した2年前から当社の顧問をお願いし 引き続き教えを頂いています
今回は スタッフから日頃の業務での質問と
私がこれまで設計した物件を岸先生に批評してもらうという内容
既に当社で建てられたお客様にとっては微妙な話ですが
あの岸先生ですら 「ほんとに納得いった物件なんてないわ 後からこうしておけばよかった」
とのお話を良くされていますので・・・
スタッフの目の前で 私自身が怒られるのは多少プライドも傷つけられますし
スタッフに見られたくはない場面ではありますが
今後のスキルアップと共通意識の為に あえてお願いをしました
今回の話の中の一部は 既に私が学生の時に学んだ内容が重複していますが
こんな感じです
①断面は欲望 平面は秩序
➡「断面こそがその建築家の意思である 断面のない設計図はチェックしない」
なので学生時代のプランもまずは断面図を見せろ と指導を受けていました
パッシブデザインと意匠デザインの融合を図る為に 大学院で学びなおしたのですが
この断面計画は私の今のパッシブデザインに大きく寄与しています
②アプローチは複雑に 映画のワンシーンをイメージしろ!
➡多くのお客様は「動線」を重要視されます
確かに動線が良いのは大事ですが そこに趣きを入れたいところです
駐車場から簡単に玄関に入るのではなく
「受けていなす」「受けていなす」を繰り返して 動線は短いものの
玄関を入るまでに違う風景を見ながら入っていく
玄関ドアをくぐった後も
中庭を少しだけ見て 折れ曲がって
ホールへと繋がり LDKを見る
LDKで振り返ると 玄関とは違った中庭風景が見える
とか・・・
岸先生から学んだ事を実際の物件の図面と写真を見ながら 批評頂きました
③敷地に余裕があるなら北庭と北窓を作れ
➡日本の建築は本来 南には植栽の庭はなかった
それは 光がまぶしくて南の植栽は眺める事ができないから
南は大きな石や砂利や砂などのを配置し 北側にい陰影のできる植栽を配置し 窓を設けてそれを眺める
というのが日本の本来の建築であった
敷地に余裕があるのであれば そんな建築をパッシブデザインで実現していきたいとの話をしました
北窓は住宅性能はおちますが あえてそんな住宅を設計したいと思っています
④大開口を設けたら 奥に塀などを設けて その一番奥の部分に植栽を
➡RCやSE構法を採用しているので大開口を設けやすい工法を採用している
大開口を設けたら 奥に塀などを設けて その一番奥の部分に植栽を設けると 奥行き感がでて開放感が高まる
③の北庭を設けて 大開口を南にも北にも設けたら 住宅性能は落ちますが 断熱をさらに厚くしたりして
住宅性能を維持したら 省エネで快適でデザイン性の高い住宅が実現できます
⑤道路正面から見るファサードの大切さ
➡窓をあえて見せないデザイン
もしくは、窓をバランスよくデザイン
等など 他にもありますが こんな話をしていました
その後 岸先生とのYouTube撮影を行い
今 岸先生と私がコラボして 意匠性の高い省エネ住宅を設計する パッシブモダンプロジェクトのプランを
実際にモデルハウスとして奈良県の天理市で建てて頂ける あおぞらホームの青木社長と三宅専務にお越しいただき
一緒に忘年会
場所は岸先生のご要望もあり うなぎの うな富士白壁別邸へ
美味しかった~!
楽しかった~!
この記事へのコメントはありません。