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コラム|吹抜けを考える

ここ近年、住宅の断熱性能は飛躍的に向上した。

しかしながら、省エネが進んだかどうかは微妙な所です。

求める快適温度も向上したようです。

日本人は、我慢強いが我慢しなくなったから?

それから、大空間を求める方が増えたためでしょう。

 

LDKは、16畳くらいあれば 事足りるでしょうが

20畳以上欲しい風潮になり

最近では、40畳にさらに全部吹抜け

を希望される方もいらっしゃいます。

そうなれば当然 冷暖房費用は増えてしまいます。

 

さて、吹抜けですが

私は、2つの吹抜けを定義しています。

 

1つ目は、空間としての吹抜け

大空間を希望される方の為の吹抜けです。

室内で圧倒的な開放感が欲しい方 それはそれでご希望に答えます。

断熱性能の向上もあり、以前のように寒いと暑いはなくなりましたし、上下温度差も減りましたから問題なくなりました。

 

2つ目は、省エネとしての吹抜けです。

私のやっているパッシブデザインでは

冬の太陽熱を南窓にあてる事が大前提になります。

住宅の周囲に1階南窓に日影を及ぼす建物がある場合には 吹き抜けを設けてLDKに太陽熱を入れないといけないのです。

断熱さえ向上させたら、冬暖かいと思っている方がいますが、そうではありません。

熱源がなければ、暖かくなりません。

 

太陽熱はタダ エアコンはお金がかかります。

なので、タダの太陽熱を利用すべきなのです。

が、省エネを考えると吹抜けは大きく取る必要はありません。

暖冷房する体積が増えれば、当然暖冷房費用は増えます。

 

なので、2階南窓を東西に長く設けて

「吹抜けは東西に長く、南北に短く」

これが、省エネから見た吹抜けの正解です。

 

吹抜けについてお話ししましたが

いかがでしたでしょうか?

デザインと省エネを上手くバランスを取りながら

素敵な住まいを実現してください。

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