色々なエアコン方式がありますが、
省エネを基本とすると、全館連続暖冷房のようなものより、
在室時または、在室直後から在室時に連続運転する暖冷房方式が良いと考えます。
断熱性能が向上した為、暖房はほぼ問題ないでしょう。
問題は、冷房だと 言われています。
断熱性能が向上をしたが為に、熱ごもりが問題になっています。
暑い夏は、太陽光発電があれば、
冷房をつけ続けて連続運転が良いという話は、冷房負荷削減のブログに書きました。
今後の暖冷房、空調をどうするかを、野池師匠と考えていますが、
「1階と2階に各1台で良いのでは?」というのが、予想というか結論になりそうです。
「 暖かい空気は上昇 冷たい空気は下降 」を念頭に、
断熱性能 気密性脳を高めて、
パッシブデザインをやる。
日照シミュレーションをやる。
というのが、大前提のお話です。
今回は、2物件のお客様に お願いし、新たな取組の実験にご協力頂きました。
こんな外観のお宅で、南に窓は沢山ありますが、
可動ルーバーにより、「太陽熱を冬は取得 夏は遮蔽」 できるよう、徹底したお宅です。
1階は、LDK北側のキッチン東隣に、エアコンを設置。
そして、TV面の壁を少しフカシて、その隙間にファンを入れています。
ですので、少し吸い込みは悪いです。
しかも、デザインの事もあり、上の方にファンを設置しています。
これが、その場所の夏の冷房時の熱画像です。
冷房設定温度は27℃ですが、リビングの床面は直接風が当たる事もあり、24.5℃でした。
そして、その隣の部屋は、26.9℃となっていますので、ほぼ理想の室温になっています。
リビングの南では、25.5℃程度でした。
さて、2階はどうしたかというと、
2階廊下に エアコンを設置し、各部屋に送風ファンで、冷気を送り込みました。
その結果です。
2階廊下のエアコンも、27℃設定にしています。
廊下の壁は、27℃前後。
2階の洋室にファンで冷気を送風し、洋室の室内は 南の壁面でも27.7℃でした。
という事は、設定温度を26℃くらいにすれば、室内は27℃くらいになると思われます。
廊下が若干 寒く感じるかもしれませんが、廊下にずっといる事はないと思いますので、問題ないと思います。
廊下を一つの空調室と捉えています。
今回の熱画像測定では、設定温度との温度差が約1℃でした。
「どんな全館空調などでも、1℃くらいの温度差は出るから、木村さんのパッシブデザインと施工が素晴らしいってことや。」
と、野池師匠にお褒めを頂きました。
このやり方の良い点は、ファンさえ取りつければ、4LDKならエアコンを3台減らせるという点です。
ファンは、2万円もあれば設置できますので、その空調に関する初期投資の差は歴然としています。
あくまでも、コンパクトなプランでの結果です。
これが大きな住宅になると、熱移動がどうなるかは、まだこれからの検討にはなります。
ですが、「 如何に、快適に省、エネにするか? 」をさらに追及したいと思います。
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