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プランの進め方② 「映画監督になったつもりで設計する」

前回は、「平面は秩序 断面は欲望」

という、私の意匠設計の師匠 建築家 岸和郎先生の言葉を

省エネ設計を合わせて考えた 私の設計の進め方をお伝えしました。

 

今回は、これまた岸和郎先生の

「映画監督になったつもりで、住まう人が 場所場所で色んな風景を見ながら住める プランを考えろ」

という教えについて、お伝えします。

 

これを踏まえて、私がプランを考える上で重要視しているのは、

C T F

Cは、Car 車

Tは、Tree 木

Fは、Design Fliow 設計動線

です。

これを考えながら、プランニングをしていきます。

 

駐車場(徒歩の場合は徒歩)から玄関を入り、

どうLDKなどに、アプローチをするか。

 

この住宅では、玄関がどこにあるかわかりません。

 

 

階段を右に北に上り、左に西に折れて、さらに南を向いて玄関ドアを開けると、

その先に、中庭と木が見えます。

 

 

実は、この玄関の土間は、蓄熱利用により、玄関を暖かく 且つ 玄関の室温を安定させる作用も持っています。

 

この短い動線ながら、折れ曲がって室内に入るのを、

建築設計の中では、

 

「受ける いなす」

 

などと呼んでいます。

このくり返しが、豊かな空間を作り上げます。

 

玄関を右に西に折れると、

その先には、若干 暗めの玄関ホールがあり、

 

そこを抜けて、LDKの扉を開けると、

 

新築注文住宅のリビング

 

1.5階の天井高さのリビング・ダイニング空間と、天井を少し落としたキッチンの空間があります。

 

この明るいと暗い、高いと低い、いろんなコントラストを作る事によって、

風景の違いや、空間のアクセントにより、住宅に色んな表情を与えています。

 

明るいところばかりでは、明るさが際立ちませんし、

高いところばかりでは、低さが際立ちません。

そんな事を頭に浮かべながら、プランを進めていき、さらにそこに省エネ住宅・パッシブデザインのアイデアを加えていきます。

 

 

この住宅では、1.5階のリビング・ダイニング空間と、2階の床に空いた 階間と呼ばれる空間の壁を抜いて、

2階南廊下からの日射熱を、1階LDK空間と共有する事により、冬の暖房エネルギーの削減を図っています。

 

 

LDK空間の南には、冬の日射取得と南家からの視線のプライバシーを考えた 南窓サッシ、

北には 階間の開口、

この2つの 外と内の開口をコントラストさせています。

 

省エネも考えながら意匠デザインを考える

実に楽しい時間です!

 

 

 

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