高性能な省エネ住宅には
①断熱性能を上げて、冬の窓からの日射をあまり考慮していない設計
②断熱性能は一定以上に上げ、南の窓を多く取ることで冬の日射を入れて夏の日差しを遮る設計
の2つに大別されます。
もちろん、超高断熱西、南の窓を大きくして夏の日差しを遮る設計が出来れば一番良いですが
コストや意匠、暮らし方の提案を考慮するとそれが本当に良いのか疑問が残ります。
私は2階LDKは出来れば避けたい、逃げのパッシブデザイン設計だと考えています。
設計者としては日射シミュレーション設計のアイデアによって1階LDKで検討するべきだと思うのです。
先日お引渡しをした名古屋市守山区のお宅ですが、建蔽率や北側斜線、隣地からの外壁後退ラインを考慮し
日照シミュレーションをしたら、2階LDKが最適解。
南の窓位置を考えたら、若干LDKは狭くなりますが大開口をとりバルコニーを広めにとり、バルコニー壁を南の屋根ラインと太陽角度を結んだラインまで立ち上げています。
窓下半分は日射が得られないことを考慮し横幅を広げ、あえて西にも窓を大きくとり冬の日射量も確保。
西の大きな窓は本来邪道。しかもこのお宅は意匠を考慮し外付けルーバーなども付けていません。
このような場合絶対条件として室内側にハニカムのダブルを設置。そして窓外の壁を少しふかし、真夏の日射を少しでも入れないよう考えています。
これでUA値0.4w/m2k ηAC1 ηAH2.9 を実現しています。
自然室温は、冬の朝6時で16.22℃ MAX22.56℃。
夏のMAX 35℃と当社基準をクリア。
バルコニーはしっかり遮蔽された空間で、夏はお子様の水遊びにも。
そんな快適、省エネをあわせた暮らし方の提案を続けていきたいです。
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