岐阜県岐南町で間もなく着工の「中庭のある平屋のような2階建て住宅」は、SE構法×パッシブデザインの住まいです。
一見すると平屋のような佇まいで、東西に長い建物形状。季節に応じた日射遮蔽と日射取得を両立させる袖壁と南側一面のルーバーが印象的なファサードです。
この南側一面のルーバー部分は風圧がかかるので、本来であれば中に梁を入れて強化する必要があります。
ですが、太い梁が入ると視覚的にも邪魔になり、意匠的にも野暮ったくなるので、
なんとか余計な梁を入れずに構成できないか、という私とお客様との要望が合致。
梁を入れずに強度を保つルーバーのデザインに、SE構法の構造設計担当者と一緒になり、検討を重ねました。
最後は構造設計担当者が模型までつくり、細かく納まりを確認。
ルーバーと建物本体を東西の袖壁で繋ぎ、ルーバーの柱も強化することで、梁を入れることなく強度をクリアするこの形にようやく落ち着きました。
お客様に一連の写真をお送りしたら、「”外観に対する思いを汲んでくださりありがとうございます”とお伝えください。」とのお礼の返事をいただきました。よかった!
構造設計と意匠設計の良いコラボレーションができました。
こういうところが、SE構法のメリットのひとつなんですよね。
ちなみに、お庭の上がぽっかり開いた庇のバランスにもこだわりがあります。
冬の日射は、お庭の上部から十分に取り入れることができ、一方で夏は、ルーバーが日影を作ってくれるので、室内に直射日光は届きません。
機能と意匠デザインは同時に考えています!
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